| ツバキ ツバキ科 |
| ツバキの学名はカメリア ジャポニカと言う。ジャポニカとは日本のことで、 | |
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| 日本原産の植物であるから丈夫で | |
| 作り易い。 | |
| ツバキの花が好きで100種ほどを鉢 | |
| 植えにしたり、庭に植えて楽しんでい | |
| る。ツバキは品種を組み合わせること | |
| で、花の咲く時期が10月頃から3月頃 | |
| までと、半年もの間つぎつぎと咲いてく | |
| れるから楽しめる期間も長い。おまけ | |
| に花の少ない冬の間だから楽しみも | |
| 尚更である。 | |
| 今はもうツバキの花の季節は終わっているが、挿し木は今頃が最適なので、 |
| 今月はツバキの挿し木をしておこう。 |
| 準備するものは5号の駄温鉢、鉢は浅い鉢が良い。培養土は赤玉土か鹿沼土の |
| 小粒、それに挿し木の発根剤。この発根剤は園芸店やホームセンターの園芸売 |
挿し穂を調整する | り場で粉末の小瓶入りが売っている。 |
| 挿し穂の調整は、今年伸びた新梢を | |
| 10センチほどの長さに切り、先の葉3 | |
| 枚ほどを残して残りの葉を取り除く。そ | |
| して数時間、切口を水に浸けておく。 | |
| 大きな葉は半分ぐらいに切り取って | |
| おいてもよい。 | |
| 挿し穂の準備ができたら、まず鉢穴に鉢底ネットを置いて培養土を鉢の縁ま |
| で入れる。トントンと軽く鉢底を下に打ち付けて培養土を落ち着かせると、鉢 |
| の縁から表面が少し下ってちょうど良い状態になる。そして植える前にジョロ |
| で水をやり、培養土を湿らせておく。 |
| 次に挿し木をする前に切り口へ発根剤をつけておくのだが、挿し穂の切り口 |
| が水にぬれた状態で発根剤をつけるとよくつく。挿す時にも先に爪楊枝のよう |
| な細いもので培養土の挿す位置に穴をあけて置いてから、さし穂を穴に挿すと |
| 発根剤が落ち難いから都合がよい。 |
![]() 活着して1年後には大きく成長している | |
| こうして植え終えた鉢は日陰に置い | |
| て管理する。培養土が乾くと土の表面 | |
| の色が変わるから水を与える。あまり | |
| よく乾くときはビニールで挿し穂を覆 | |
| うように空間をつくって鉢を覆ってや | |
| るとよい。この方が乾き難いので水や | |
| りも少なくて済む。しかし、中が高温 | |
| になり過ぎないように注意する。 | |
| 1か月もすると発根してくるから、9月頃になればときどき薄い液肥を与える。 |
| また、春までこの状態のまま置いてもよいが、2〜3号の大きさのビニールポッ |
| トに1本ずつ新しい培養土で植え替えてもよい。うまく発根していれば、込み |
| 合った状態で置くよりも、早く1本植えの状態に分けた方が大きくなるのは早 |
| いだろう。 |
| 挿し木に慣れてくれば、ツバキは葉ざしも出来るし、また、30?ほどの大き |
| な挿し穂を挿すこともできる。この方が花の咲くのが早い。 |
![]() 葉ざし用の挿し穂 |
![]() 大きな挿し穂 |
| こうしてツバキの挿し木は比較的容易にできるが、品種によってはやや難し |
| いのもあるようだから、いろいろ試してみると面白い。 |
| ツバキの種には多量の油が含まれていて、搾って椿油として利用される。 |
(2012年7月1日) |