| 山では林の縁などに見られるから、明るい日陰になるところが良い。そして |
| 木に絡まって成長するから、ツルが巻きつく程度の太さの木のそばに植える必 |
| 要がある。あるいは園芸支柱を立てて栽培するのもよい。 |
|
| 植え替えは春先の新芽がまだ伸びていない時期に行う。鉢植えにするときは |
| 駄温鉢かプラ鉢に植えるが、深い鉢を用いる。さもないと写真のように根の先 |
| が折れ曲がって成長する。培養土は赤玉土、鹿沼土、日向土を等量混合した培 |
| 養土に堆肥を1割ほど加えて用いている。あるいは市販の園芸培養土でもよい。 |
| まず鉢底ネットを入れてから、水はけを良くするために大粒の培養土を少し |
| 入れる。さらに小粒の培養土をその上に少量入れる。ツルニンジンの芽の方を |
| 上にして植える位置を決める。写真は小苗を3株植えた様子である。そして芽 |
| のやや上あたりまで培養土を加える。つるが伸び出し始めたら朝顔用の支柱を |
| 立てる。新芽の伸び始めに伸びる方向が重ならないように誘引する。 |
|
| 種子を蒔くときは採り蒔きが良い。すなわち秋の種子が熟したころに蒔く。 |
| 種子を冷蔵庫の野菜室に1〜2ヶ月ほど入れてから蒔けばよく発芽すると書い |
| てある本を見たが、まだ実験をしていない。 |
| 播種床は6号ぐらいの駄温鉢で浅い鉢を用いた。小さい鉢より水の管理が楽 |
| だからである。播種床の培養土は上記と同じでよいが、先に3ミリ目程度の篩 |
| で大粒と小粒とに分けておく。 |
| まず鉢底ネットを入れてから大粒の培養土を半分程度入れて、上に小粒の培 |
| 養土を入れる。種子は重ならないように蒔いて、その上に薄く小粒の培養土を |
| かける。そしてジョロで水を与える。播き終えた鉢は明るい日陰に置く。 |
| 暖かくなると発芽をはじめ、ツルが伸び出したら支柱を立てる。 |
| 肥料は成長を始める春と秋に緩効性化成肥料、あるいは油粕と骨粉の団子を |
| 規定量与える。もちろん液体肥料でもよい。鉢植えであまり肥培すると草姿が |
| 大きくなり過ぎる感がある。そこは好みで適当に与えてほしい。 |
|
| 薬用には茎を折った時に出る白汁を切り傷、または腫れ物に塗布すると効果 |
| があるという。 |
| また、新芽は茹でて胡麻和えなどにして、根はてんぷらや味噌漬けにして食 |
| べられる。 |