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栽培こよみ 第85回


 身近な材料でお正月飾りを作る

 久しぶりに知人のいる園芸店に立ち寄った。年の瀬でもあって、門松などの
お正月商品がたくさん並べてあった。
お正月飾り
 その中でも、ひと際目についたものに
一風変わったしめ飾りが展示してあっ
た。稲ワラを赤や黄色、青色などに染め
て、それに松カサや、木の実や木の葉を
括りつけたものである。
 最近はお正月の飾りによく売れている
商品のひとつらしい。

 よく見るとどの材料も身近にあるものばかりではないか。そこでお店の人に、
こんな材料はどこから手に入れるのかと聞いてみた。するとここでは材料屋さ
んから買ったものを組み合わせて作っているが、材料さえあれば簡単に作れま
すよとのこと。お願いをして、お正月のしめ飾りの作り方を教えていただいた。

 材料は稲ワラ、稲穂、松の葉と松カサ、南天の実、柚子、それに手芸用ワイ
ヤー等を準備します。
 稲ワラは前もって稲刈りの時期に手に入れておく必要があります。もし近く
に米作り農家があれば残している所があるかもしれません。聞いてみるとよい
でしょう。また、ホームセンターでも売っています。
 松の葉や南天の実や葉などは庭に植えてあるのを使いましたが、切り花屋さ
んで手に入ります。松カサは近くの松の木の根元に落ちていたのを拾いました。
稲ワラでしめ縄を作る
 赤い実は縁起の良い植物とされている千両や万両
とか、あるいは薬用に使われる山梔子や山査子の実
などを使っても面白いと思います。赤や黄色の実や、
緑色の葉を組み合わせることで彩が良くなります。

稲ワラでしめ縄を作る。
稲ワラを20〜30本用意します。そして、外側の
余分な葉などを取り除いておきます。ワラは先に全
体を木の棒などで軽くたたいておきますと柔らかく
なって扱い易くなります。

 稲ワラ10〜15本を1束として、株元を麻ひも
か針金で縛ります。そして、その2束を合わせて、
株元を麻ひもで縛ります。それぞれの束を右巻に先の方まで捩っておきます。
次にそれぞれの束と束を左巻に合わせるようにねじり、写真のようなしめ縄を
作ります。
必要な材料を揃えます
 必要な材料を揃えます
木の実などに針金をつけた様子
 木の実などに針金をつけた様子

松カサ、赤い実や葉を細い針金で縛って稲ワラに取り付けやすいように準備し
ます。U字に作った針金を植物の軸に沿わせて、その一方をぐるぐる巻いて軸
に固定します。

それらを輪を作ったワラに取り付けて行きます。ワラに挿し込むか、ワラに巻
きつけるようにしてしっかり固定します。
さらにミズヒキなどを添えますと一層お正月飾りらしく仕上がるでしょう。
赤い実や松カサをワラに取り付けます
 赤い実や松カサをワラに取り付けます
さらに柚子を付けました
 さらに柚子を付けました
飾る方向はどちらでも使えます 山梔子や千両の実をつけました
 山梔子や千両の実をつけました

飾る方向は、縦向き、横向きどちらでも使えます。このように材料さえ揃えら
れれば簡単に作れます。

お店のお正月飾りを手作りして、新年をお祝いください。

(2015年1月1日)