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歳時記


今年も"クチナシ"の花が咲きました。
 
ついつい移動に車を使いがちな日常を過ごしていますが、今日は歩いて目的
場所に行くことにしました。
 
わざと細い路地を選んで歩くと民家の垣根ごしに咲いている"クチナシ"の花
に出会いました。甘い香りが漂ってきてすぐにわかりました。
 
横に広がった木には5〜6個の白くてかわいい花が咲いており、よく見るとた
くさんの蕾がありました。
 
「この木は、これから順々に咲きだし、何日かしたらたくさんの花をつける
のね〜。」と想像しながら、顔を花に近づけると、なんだか"ホッ"としました。
 
また、これから花盛りを迎える"クチナシ"には何か"勢い"を感じます。
これが"植物の気"なのでしょうか。
 
"クチナシ"の花言葉は、「清浄」、「純潔」であり、甘い香りは不快な症状を
緩和してくれます。
香りが強いため、部屋に飾る時は、一枝で十分です。花は開花後2〜3日ほどで
しおれてしまうので、蕾のついた枝が良いですね。
 
"クチナシ"の果実は、生薬「サンシシ」で、消炎、止血、利尿などの効果があ
ります。また、民間薬としては捻挫や打ち身に利用されたり、栗きんとんやたく
あん漬けなど食品の着色料に利用されます。
梅雨時期に枝先をさし木にすれば簡単に増やすことができるそうですので、栽培
してみてはいかがですか。
 
就寝前、昼間のクチナシの香りを思い出し、「明日もあの場所へ行こう!」と思いました。