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歳時記


小春日和
 
ここ数日間、温かい日が続いています。
今年最後の小春日和のような気がして外に出ると、街路樹のイチョウの木がまだ黄色く色づいていました。
しかし、琉球列島の西南諸島では温暖なためか黄色く色づかないそうです。
きれいに色づくためには冷気も必要なようです。
ほかの木も数日前までは紅葉していたと思っていたら、カラカラになって枯葉と化し、舞い始めています。
このイチョウの木も丸裸にされるのは時間の問題です。
 
京都では"紅葉狩り"シーズンと聞きます。叔父と叔母が、永観堂へ行くとはりきっていました。
11月の誕生色は "秋の野の残り陽に照る紅葉の赤" を表す「恋染紅葉」という色です。
誕生色は、北越の染めと織りの街・十日町の織物工業共同組合選定によります)
 
 この季節、イチョウの黄色や紅葉の赤を美しいと思う人がたくさんいることをうれしく思います。
11月7日は立冬でしたが、気配はまだ秋であるようです。
 
イチョウの果実の中の"種仁"は「銀杏・白果」で、加熱して食用にしたり、煎じて飲用すると、
咳や頻尿などに効果がありますが、多食・多用は中毒を引き起こします。
大人で10〜15個と言われていますが、各々、体調や体質に合わせて注意していただきたいものです。
 
 イチョウの葉は、コレステロール値を低下させるギンクゲチンが含まれています。中国では冠状動
脈拡張作用が報ぜられ、冠不全に用いられています。また狭心症にも有効であるといわれています。
 
(2001.11.20)