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歳時記


「サフランに注意」
 
 サフランの花が咲き始めました。
今年はいつもの年より早いような気がします。
ようやく地温も低くなったこの季節は、種をまいたり、球根を植える季節でもあります。
ホームセンターの園芸品売り場では、さまざまな春咲き植物の球根が売られています。
来年の春には色とりどりの花が咲くであろうチューリップにアイリスやフリージア、
そしてサフランによく似たクロッカスもたくさんありました。
そういえば、小学生の頃ヒヤシンスやクロッカスを水栽培しましたね。
クロッカスは、簡単に水栽培で花を咲かせることができる植物として有名です。
サフランとクロッカスはともに同じアヤメ科クロッカス属の植物ですが、同じサフラン
でもイヌサフランはユリ科の植物です。イヌサフランの栽培は、机の上に置いておくだけ
でもよいそうです。土や水がなくても花が咲くようです。
 
 サフランの花中央から垂れている真っ赤なめしべは、鎮痛、鎮痙、通経、止血などを
目的として、特に婦人病の治療薬として、また、スパイスや着色料としてフランス料理や
スペイン料理に使用されます。一方イヌサフランも薬用植物であり球根に含まれるアルカロイドの
コルヒチンは通風の痛みに使用されます。しかし、副作用もかなり強く、手軽に使用するには危険
な植物です。
 
 くれぐれも、美しい花や名前に惑わされることがないように気をつけてください。