ホーム > 漢方・生薬について > 歳時記 > 歳時記(2003年) > 「新年あけましておめでとうございます」

歳時記


「新年あけましておめでとうございます」
 
 新しい年が始まって1番に口にするのは「お屠蘇」でしょうか。それとも「お雑煮」でしょうか。
 
 屠蘇は、「蘇(鬼の1種)を屠割する。」の意味で、邪気を払い、齢を延ばすといわれる薬酒です。
元旦の朝、年少者から年長者へと順にお屠蘇をいただく風習は、平安時代の宮中で行われた儀式です。
 
 今では、普通の酒を「おとそ」とされる家庭も多いようですが、本来は酒やみりんに
屠蘇散(サンショウ、ケイヒ、ボウフウ、キキョウ、ジュツなどが配合された処方)を浸したものです。
 
 お屠蘇は、直接的に病状を改善するものではないかもしれませんが、
「邪気を払って今年も1年間、無病息災に過ごしたい。」と願う気持ちは誰も同じことでしょう。
年の初めにおごそかに健康を願うお屠蘇の風習は、いつまでも大切に伝えていきたいもののひとつです。
 
 みなさまのご健康と益々のご活躍を心からお祈りいたします。