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歳時記


「山笑う」ように、「里が笑う」
 
 窓から外を見れば、桜の花に代わって美しい緑が目に入ってきます。
 
 萌黄(葱)色、若苗色(若芽色)、草色、柳色(裏葉色)、苔色、海松色、木賊色、青竹色、若竹色
と身近な植物に因んだ様々な緑があります。
 
 春の季語に“山笑う”という語がありますが、今は、まるで里が笑っているようです。
緑色は、草木がもたらす平穏さ、くつろぎ、やすらぎ、平和などがイメージの核となり、心の色とされます。
そして、この時の緑は、苔色や海松色ではなく、明るく、黄色味を帯びた、柔らか味のある、まさに、植物の若葉や
若芽、あるいは苗の色でしょう。
 
 植物は、柔らかく、みずみずしく、スベスベです。
 
 山菜狩りにでかければ、その夜は、八百屋に売られていない採りたての春の香りを楽しむことができるでしょう。