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歳時記


「梅雨の中休み」
 
 先日、梅雨に入ったかと思えば、早くも中休み。「中休み」というより、「早休み」
 
 梅雨とは、元々、中国で東シナ海へ注ぐ大河「長江」流域で、梅の実が熟す頃、
大雨になることから「梅雨」と呼ばれるようになったといわれています。
また、カビが生じやすいことから「黴雨」とも書かれます。
 
 先人は、「この時期の気を人が受ければ、病気になり、物が受ければカビがはえ
る。この水で酒、酢を作ってはならない。」と記しています。
 
 この季節は、雨が多く、降水量はなんと年間の1/3を占め、
「梅雨」の原因であるジェット気流は、冬の日本海側に雪をもたらします。
もし、「梅雨」がなければ、雪が降らなければ、ダムの貯水量は減って水は少なく
なってしまいます。こうした雨や雪のおかげで、夏場の水不足が解消されています。
 
 梅雨は、降水量が多く、湿気が多く、不快指数も高く、黴が発生しやすく、毎日
憂鬱な気分になりますが、それでもこれからの生活には大切な季節です。
 
 暑い夏を快適に過ごすために、多少のことには目を瞑りましょう。
 
 「梅雨の中休み」の晴れ間は、気づかないうちに緊張していた気分を解してくれるようです。
普段の晴れの日よりも一層ありがたく感じられます。