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歳時記


「七月七日、牽牛・織女、聚会の夜と為す」
 牽牛は鷲座のAltair、織女は琴座のα星Wegaをいい、孟秋七月、両星ともに北の天頂に昇って天の河に並んで懸かります。
 
 中国では両星を人格化し、七月七日の夜を両星の一年に一度のめぐりあいのときと考えています。
 
 牽牛・織女については、前漢ころの詩に登場していたようですが、現在のように恋物語とされたのは、後漢ころといわれています。
 
 両星聚会の解釈として、星と星が引き合い永久に離れない恒久的集団を形成しているという宇宙の根本原理の象徴であるとの解釈や牽牛は農事の規準であり、織女は養蚕と関係があり、農桑思想の現れとして解釈されるなど、いくつかの説があるようです。
 
七夕
 この時期には、幼稚園、デパート、駅で

 子供からおとなまで、五色の短冊に、それぞれに願い事を記し竹笹にぶら下げます。


 表現に違いはありますが、みな、今後の心の楽しみと平和を願っていることと思います。


 願いがこめられた五色の短冊をぶら下げる竹や笹は、神聖な植物とされ、地下茎を広く伸ばし強い生命力を有しており、また、成長の早さには目覚しいものがあります。


 さまざまな願いを天に届けるには、最も適した植物であったのかもしれません。
 
 ハチクの葉を乾燥した生薬「竹葉(ちくよう)」には鎮咳、解熱作用があります。
主な漢方処方に竹葉石膏湯があり、体力が衰え、皮膚・粘膜が枯操して滋潤に乏しく、口舌が乾燥して、口渇のある場合に適しています。