ホーム > 漢方・生薬について > 歳時記 > 歳時記(2009年) > 忘年会

歳時記


忘年会

 師走は忘年会のシーズンです。幹事を引き受けたときは、日程調整やお店選
びに始まり、食事や飲み物の内容の吟味、余興をどうするかなどで数日間頭を
悩ませることがあり、忘年会が無事終わることで、やっと1年を締めくくるこ
とができます。
 
 昨年の金融危機や、この不況の中で忘年会の数も減少気味ではありますが、
忘年会が続くと、ついつい飲みすぎたり食べすぎたりして、胃もたれなどの胃
腸障害や二日酔いに悩まされます。
 
 今年になり、お隣の韓国では、二日酔いの解消に、生薬「キグシ」を配合し
たドリンクが新商品として発売されています。「キグシ」は、クロウメモドキ科
ケンポナシの成熟果実あるいは種子を乾燥したものです。酒毒を解す作用が知
られており、『食療本草』に「酒の中にキグシを落としたところ、酒が化して水
となったそうだ」という記載があります。この内容はにわかには信じがたいで
すが、酒毒を消すという観点から興味深いものです。
 
 1年に1度くらいは羽目をはずしてみたいと思うこともありますが、飲みす
ぎや食べすぎにはくれぐれも注意し、忙しい年末に体調を崩さないようにした
いものです。
 

(掲載日:平成21年12月01日)