和薬の栽培を楽しむ その2(オオバコ)
 
 いよいよ冬将軍到来の月になりました。畑の草取りや、鉢植えの植え換えに
と、何かと忙しくした園芸作業もやっとお休みかとおもいきや、ぶらりと立ち
寄ったホームセンターには、もうたくさんの花苗が並んでいます。
 よく見ると、いろいろな鉢植えに混じってオオバコ、カキドウシ、ゲンノシ
ョウコ、ドクダミなどの和薬の植物がたくさんありました。これらの植物も最
近は町で見なくなったから、どれも珍しい植物になってきたようです。それで
園芸植物の仲間入りをしたのでしょう。
 しかし、どの植物も薬草とは書いてありません。大手種苗会社の人は、薬草
は売ってみたい植物ですが、薬草で売るとなると薬効を書かないと面白くない
し、薬効を書くと問題があるので薬草は取り扱わないのです、とのお話でした。
 
オオバコ
 ボルネオでは、オオバコがマーケットでた
くさん売られていました。先月、コタキナバ
ルの市場で撮った写真です。
 店のおばさんに、何に使うのと聞くと、薬
だよと言っていました。他にもドクダミやヨ
モギが、他の薬草に混じって並んでいました。
 
 ホームセンターで買った斑入りのオオバコを、山野草鉢へ植え換えました。
 培養土は、赤玉土と鹿沼土とを同量混合し
オオバコ
て使いましたが、市販の園芸用培養土でよい
と思います。ビニールポットで販売されてい
る鉢植えは根鉢を崩さないように、そっと化
粧鉢へ植え換えます。
 今でも鉢増し作業などは何ら問題があり
ません。しかし、和薬がいくら丈夫な植物と
は言え、株分けなどの作業は、春、暖かくな
るまで控えましょう。
 葉の模様が奇麗な斑入り植物は年中楽しめます、薬局の店先の飾りにも使え
そうですね。


(2008年12月1日)