ランナーで増やす植物 オリズルラン
 
 今の時期になると盛んにランナーを伸ばして増える植物がある。イチゴやオ
リズルラン、薬草ではユキノシタがそうである。
 
 このような植物は、春、暖かくなると葉の間から糸のようなランナー、即ち
匍匐枝を伸ばし、やがてその先にかわいい小苗ができる。それが地中に根を
のばして養分を取るようになると一層大きく成長して、その子株のもとからまた
ランナーを伸ばす。
 
オリズルラン
 オリズルランは大層丈夫な植物で、栽培に何ら特別な
技術を必要としない。オリズルランは緑葉のものよりも
斑入り葉が多いから、観葉植物としても楽しめるが、背
の高い鉢や、つり鉢仕立てにすると株の周りにどんどん
子株がついて、面白い鉢植えができる。
 
 栽培は市販の園芸用培養土でよいが、鉢はぜひつり鉢
や腰高鉢を使いたい。その方が子株のぶら下がった様子
が楽しめるからである。
 植え付け時に緩効性の肥料を少量加えておくと、後は水やりだけでよい。あ
るいは植え付け後にときどき薄い液肥を与えてもよい。
 大きな鉢植えを作りたいときは小苗を3、4株植えるとよいが、初めから大
きな鉢を使わないで発育につれて大きな鉢に植え替えて栽培する。過度の湿潤
は苗の発育に良くないからである。
 
 
オリズルラン
室内で土を使わない栽培にしたいときは、園
芸店で土の代用品がいろいろ市販されているか
ら、それを使うとよい。写真は小苗をガラスの
器に入れて栽培している様子である。
 
ユキノシタを使ってつり鉢にしても、小苗がた
くさんぶら下がった様子は地植えのものとはまるで違った植物のように見える。
その上、ユキノシタは、大の字に咲く花もきれいである。


(2009年5月1日)