アジサイ |
アジサイは梅雨のころに咲く代表的な花で、 | |
そぼ降る雨の中に咲く花と、葉にはアマガエル | |
やカタツムリがあるとよく似合う。 | |
アジサイはもともと日本の花で、古く万葉の | |
時代から歌にも歌われてきた。この花を世界に | |
紹介したのはシーボルトで、著書、日本植物誌 | |
に見られる。 |
最近、花屋で見られるのは色とりどりの西洋アジサイ、ハイドランジアで、 |
アジサイが西洋で改良されて日本にやってきた | |
花である。アジサイには豪華な花の西洋アジサイ | |
の他に、古くからあるアジサイやガクアジサイ、 | |
それにヤマアジサイも仲間で、それぞれに味わい | |
のある花である。 | |
アマチャはヤマアジサイの変種で、この葉を発 | |
発酵させて甘茶を作る。戦後、口中清涼剤が流行し |
たころは甘味料として長野地方でたくさん栽培されていたのだが、最近は見る |
ことが少なくなった。 |
アジサイは土壌の酸度によって花の色が変化することが知られている。一般 |
に酸性であれば青色系に、アルカリ性であれば赤色系に咲かせる。このため生 |
産者は土壌の酸度を調整してきれいな花を咲かせるのだが、何と今はアジサイ |
専用の培養土が園芸店で売られていた。 |
栽培は容易で、アジサイは明るい場所を好むが、真夏の直射日光を避け、水 |
切れに注意する。鉢植えは、花後に二節を残して | アジサイのさし木 |
花の終わった枝を切り取る。そして、植え替えや | |
鉢増しをする。培養土は赤玉土に2、3割の腐葉 | |
土を加えた土か、市販の培養土を利用する。そし | |
て緩効性の化成肥料を与えておく。 | |
殖やし方は、梅雨のころに新しい枝を二節、10 | |
センチほどの長さに切って、赤玉土や鹿沼土に挿 | |
しておくとよく活着する。 |
(2009年6月1日) |