「にぎやかだった花壇が、さみしくなったな。」 と思っていると、そのうちにサ

フランの花が咲き始めました。

細い15センチほどの葉を「シュッシュッ」と多数出し、花には茎がないため、土

の上ギリギリラインほどで上を向いて咲いています。

背丈は小さいのですが、青々と茂っていたまわりの夏草が姿を消したので、淡い

紫色の花びらに黄色のおしべと真っ赤なめしべの花は色彩的にも鮮やかで、すぐに

見つけることができます。

また、土色に淡紫色もよく映えます。

お天気がよくても「外は寒い。」と感じ始め、サフランの花を見た日には、そろそ

ろ冬支度に入らなければという気持ちになります。

今年も、もうすぐ冬がやってきそうな気配を感じる今日このごろです。

「生薬サフラン」は、たら〜りと垂れた真っ赤な“めしべ”を乾燥したものです。

よって、ひとつの花からは、たったの3本しか採れません。しかも柔らかい花の中

から1本づつ採らなければなりません。おまけに雨が降った日には、花はすぐにク

シャとつぶされてしまいます。

こうやって考えると、良質のサフランを十分量得ることは、なんて大変なことなの

だろうと改めて痛感いたしました。