まだまだ暑いけど、もう秋なのかな。

毎日暑い日が続いていますが、立秋も過ぎて暦の上ではもう秋なのですね。

コスモスの花も咲き始め、山では、もう葛の花が咲いています。

葛の花は秋の七草のひとつで、『万葉集』に収められた山上憶良の歌に「萩の花 尾花、葛花、なでしこが花 をみなへし また

藤袴、朝顔が花」と、詠まれたことに始まります。(朝顔については、キキョウ説、ムクゲ説、ヒルガオ説、アサガオ説とさまざまで

すが、キキョウ説をとる場合が多いようです。)

また、「薬用秋の七草」は、オケラ、クズ、キキョウ、マンジュシャゲ、リンドウ、ヤマトリカブト、ミシマサイコと言われるようです。

クズの根は漢方薬「葛根湯」に配合され、また葛粉をとり、葛餅や葛湯に用いられます。繊維は葛布織りにされます。蕾の煎じ

た液は、酒の飲みすぎや二日酔いに効果があります。

葛の語源は、良質の葛根を産出する奈良県吉野の国栖(クズ)という地名によるといわれます。上古には吉野川上流に住み、

宮中の節会の際に貢物を献じたり、歌舞や笛を奏したことで知られる山人をクズと呼んでおり、彼らはつる草の根から澱粉をとり、

里に出て売ることがあったので、いつしかその粉に国栖の名が付けられたと言われています。

まだまだ、残暑厳しく暑い日が続きますが、これらの花が咲きそろう頃には、今よりは凌ぎやすくなることでしょう。