ボタンの花が終わり、今はピンクや白のシャクヤクの花が真っ盛りです。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」。いづれの花も美人を形容しています。

シャクヤクとボタンはともに同じボタン科ですが、枝分かれせずにまっすぐ立つ草本の

シャクヤクに対し、ボタンは枝分かれして横に張った樹形を呈しています。

ボタンは「花王」や「百花王」、シャクヤクは「花の宰相」などの別名があり、中国では

どちらも位の高い花に分類されています。

シャクヤクの根は、生薬「芍薬」と称され、収斂、緩和、鎮痙、鎮痛を目的に使用されます。

芍薬が配合される代表的な処方の「当帰芍薬散」は、女性の薬として、体を温め、水毒を取り、

月経を整える。痛みをとる。胎を安じる。などに働きます。

面長、色白、ほっそり、柳腰の女性に当帰芍薬散症の人が多いことから、「当芍美人」という

言葉があります。そして、辺りを見渡せば「当芍美人」って思ったよりたくさんいたことに驚きました。

シャクヤクを生薬として利用するには、花は早めに切り取られます。

今日、咲いた花は、明日か、明後日には切られてしまいます。

開花前に切られるものもあります。

品があって美しい花であるだけにとても残念ですが、根を肥やすためには仕方がありません。

「シャクヤク達は根を肥やすために自らを犠牲にする。」という美しいお話が成り立ちそうなのですが、花を切られることについて、当のシャクヤク達は全く望んではいないでしょう。

それとも我々の健康に貢献できることと喜んでくれているのでしょうか。