残暑お見舞い申し上げます。

お盆も過ぎて暦の上では、秋へと向かいつつあるにもかかわらず、暑さは、まだまだ増すばかりのように感じられてなりません。

一月ほど前までは、緑の大きな丸い葉と白やピンクの花を掲げて、悠々と、涼しげにみえたハスの畑で、つい2,3日前、根茎の収穫が開始されたと耳にしました。今年は日照不足から約1週間遅い収穫開始であったようです。これから冬まで収穫作業はつづきます。あの田んぼ(?)この田んぼと、あたり一面のハス畑からは、さぞかし良質のレンコンがたくさん獲れることでしょう。

レンコンの生薬名は藕(グウ)。

煩悶して苦しいときには生の搗き汁を服用すると清熱し、酒毒および病後の乾渇などを解し、血を散じます。蒸すか煮て食すると、脾を健やかにし、胃を開き、血を益し、肌を生じ、止瀉します。

私たちの生活の中で、レンコンは八百屋さんに並ぶ野菜のひとつですが、その野菜にも生薬の性質をあらわすときに用いる「気味」や「性味」といわれるものがあります。

レンコンの性味は、甘、平、無毒です。スイカは、甘、淡、寒、無毒。

古来、中国がそうであるように、自然に産するすべてのものに薬効があることを理解し,身近に産するそれらを日々の食事に応用できることが、今、大切なことであるような気がします。