梅雨は紫陽花の花の色がひと際さえる季節です。あじさいの語源は、「あづ」=集まるの意、「さい」=真藍(さあい)で、本物の藍で染めたような色の花が、沢山集まって咲くことに由来するそうです。

花言葉は、「移り気」、「心地よい静けさ」。フランスでは、「忍耐強い愛情」「元気な女性」。世界的に有名な花や、多くの種類を有する花には、花言葉が幾つもあります。「良い意味」と「悪い意味」の両方を持つものもありますので、そのときは自分にとって都合の良いものを採用すればよいと思います。

中国では「八仙花」と称され、根、葉、花を煎じてマラリアの治療に服用され、ある地方では心熱驚悸や煩熱に用いられるそうです。

涼やかな色と丸い親しみのある形のアジサイは、夏の和菓子の代表格「葛まんじゅう」に採用されるなど、うっとおしい季節の中にあって、私たちに豊かな涼感を与えてくれます。

青紫は神経のバランスを調整し、心身の緊張をときほぐしてくれる色といわれています。アジサイに清々しさを覚えるのは、その色と無数に集まった小さい花のせいのようです。それに加えて、雨に打たれながらもシャキッとした姿を目にしたときには、自ずと心が動きます。