暑い暑いといわれていた10月も過ぎ、季節は急速に秋深まったような気がします。ずらっと並んだ路沿いのイチョウが緑色から黄色に色づき、窓から見下ろす並んだカツラの木の紅葉も確認できます。

紅葉の紅といえば、カエデの仲間に代表されますが、ドウダンツツジやニシキギも美しい紅色を呈しています。

ニシキギは錦木であり、紅葉の美しさからよく庭木にされますが、古くから薬用木として打撲傷に用いられ、刺抜きの妙薬として知られています。

 茎に付いている翼状の付属物が大きな特徴であり、翼状付属物がついた枝やその付属物自体が薬用にされます。

 中国名は衛矛(えいぼう)、翼状付属物を矛に見立て、まさに「矛で衛る」に由来するのでしょうか。また、鬼箭羽(キセンウ)などの別名もあります。この名も翼に由来しているように思われます。

打撲傷には煎じた液を服用し、トゲがたったときには、枝の翼の部分を黒焼きにしたものを飯粒に混ぜ紙などに塗って患部に塗り、1,2時間後に剥がすとトゲが頭を出しているので、それを引き抜くといった具合に用いるようです。

小さい頃、指にトゲが刺さったときに、それを除くために用いられた針で、怖く、痛い思いをしたことがあります。ニシキギの黒焼きの利用は、恐怖心や痛みがなく、刺抜きにはよい方法だと思いました。特に子供には。