2月の行事といえば、節分の豆まきがあげられます。立春の前日である節分を境に季節が冬から春へと変わるとされ、この日には、厄除けのために豆まきが行われます。豆まきの福豆には炒った大豆が用いられます。

大豆は、煮豆や枝豆として食べたり、味噌、醤油、納豆、豆腐などに加工したりと日本の食卓に欠かせない食材です。薬用には、黒豆がよいとされ、李時珍は「腎病を治し、水を利し、気を下す。諸風熱を制し、血を活かし、諸毒を解す」と述べています。また生薬「香鼓」は黒豆を蒸して発酵加工したもので、『傷寒論』出典の「梔子鼓湯」、「瓜蒂散」などに配合して用いられます。

豆は、マメ科植物全般の種子で、特に食用になるものを指しています。食材として販売されている豆を見ると、実に様々な色の豆があります。大豆は黄、黒色の豆ですが、赤色の豆には、小豆(あずき)があります。小豆の赤色は邪気を祓うとされ、大豆と同じく、厄除けとして用いられます。小正月に小豆粥を食べる風習は、一年の健康を願うものです。また小豆は「赤小豆」という生薬になり、『神農本草経』には「水を下し、癰腫や膿血を排する」とされ、赤小豆を配合した処方には、『傷寒論』出典の「麻黄連軺赤小豆湯」、「瓜蒂散」などがあります。

豆は、乾燥したものを戻して使うなど、調理に手間がかかることから、日頃の食事では敬遠しがちな食材ではないでしょうか。冬のこの時期は、お正月のおせち料理の黒豆、小正月の小豆粥、節分の豆まきの行事食としてや、また、冬のおやつである温かいぜんざいなど、豆類を食べる機会が多くなりますので、積極的に摂りいれたいものです。