ショートケーキの上にのっている甘酸っぱい赤い果物といえばイチゴです。私たちが日常、このイチゴと呼んでいるものの本当の名前は、オランダイチゴです。オランダイチゴは、北米東部原産の野生イチゴと南米北西部原産の野生イチゴの交雑種を用いたものが18世紀になってオランダで作出されたものを素材として、19世紀になってイギリスで改良されたものです。このイギリスで改良されたものが明治時代以降になって日本各地でさらに品種改良が行われて、現在に至っています。

オランダイチゴとして普段口にしている部分は、花托と呼ばれる部分がふくらんだもので、正式には果実ではありません。この花托の部分にはビタミンCが豊富に含まれていることから、冬場に風邪を引かないためにも食したほうが良いと思われます。この他にも糖類やリンゴ酸、クエン酸などを含んでいるため、滋養や清涼効果が期待され、生食またはジャム原料に用いられます。

今年は10月中旬ごろ、出荷が始まった頃に台風19号の影響により、イチゴを含めた数多くの農作物に被害が出ました。イチゴについては今年の末頃までには出荷量も落ち着いてくるとは言われておりますが、イチゴの無いケーキは考えにくいため、今後の出荷量が安定化することを望みます。

初夏のころ、日本で山々を散策しているとヘビイチゴと呼ばれるピンク色のかかったイチゴを見かけることがあります。食べてもあまり美味しいものでは無いため敬遠されがちです。人間が交配を重ねてできたオランダイチゴの味は、本当に美味しいです。