あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

お正月の飾りとして用いられる物には、新たに迎える一年を穏やかな気持ちで迎えることができ、平穏無事に過ごしていきたという願いがこめられています。日本各地で地方によって飾られるものの中身は少しずつ異なっていますが、一般的にダイダイをお餅の上に置き、ユズリハの葉が供えられている形は多くの地域で行われている形ではないでしょうか。正月飾りとして用いられるダイダイとユズリハは二つあわせて文字通り「代々譲る」こと、すなわち子孫繁栄への期待を意味しています。

ダイダイはミカン科植物のダイダイの果実を用いています。ダイダイの実は、古来民間的に、その皮を乾燥させたものを感冒、せき、のどの痛み、魚の中毒、二日酔いの他、車や船酔いに用いたり、ふけの多いものや皮膚の荒れに用いたりします。現代でも生薬「橙皮」としてダイダイの皮を芳香性苦味原料や胃薬として、またトウヒチンキとして用いています。

一方でユズリハは、ユズリハ科に属しトウダイグサ科に近い有毒な植物で、樹皮にはアルカロイドを含むことが知られています。民間的には葉の煎汁を駆虫薬として用いています。有毒植物をお正月飾りに用いるのには少し抵抗がありますが、次の世代の葉が成長するまで、前の代の葉が枯れずに残っている点が縁起物として使用されている理由になっているようです。