新型コロナウイルスに関するワクチンが世界各国の製薬会社で製造され、これらワクチンの接種が日本でも始まりました。しかし、ワクチンは世界規模で必要とされているため、各国間で争奪戦が行われています。そのため、これから日本に供給される量については不透明な部分があります。

さて、日本では桜の開花が話題に上る時期になってきました。今年の花見時期には、コロナウイルス感染を避けるため、桜の樹の下の通路を半分に分けて、見物客同士が距離を保てるように工夫したり、桜の樹の下での宴会の開催を禁止したりするところも多いようです。

今日における花見の主流な桜の種類は、やや白い花の咲くソメイヨシノが一般的に有名ですが、本種が発見される前には、花の色がより赤い、ヤマザクラの系統の花の色が珍重されていたものと推察されます。

桜の樹皮を乾燥したものは生薬「桜皮(おうひ)」の名称で、十味敗毒湯という処方に配合されています。十味敗毒湯は、『万病回春』に載る荊防敗毒散の処方に基づいています。先ず、華岡青洲が、荊防敗毒散から6味を除き、桜皮1味を加えて、十味敗毒散を考案しました。その後、浅田宗伯は、十味敗毒散の「桜皮」を「樸樕(ぼくそく)」に代えて、これを十味敗毒湯と称しています。主に体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤があり、ときに化膿するもの治療に用いています。生薬「樸樕」は、クヌギなどの樹皮に由来しています。