新型コロナウイルスに関するワクチンの供給が始まり、ようやく日本でも高齢者から順に、集団接種、個別接種が各地で進められています。今後、かかりつけ医などの力を借りて、より多くの方々にワクチンの接種が行われることと思います。

さて、今年は例年に比べて梅雨入りの日が早い地域があります。これまで梅雨が早く始まった年は、その分、梅雨の期間が延びて梅雨の終わる時期がそれに伴い、遅くなっているそうです。

この時期に実ができる植物は比較的に少ないのですが、時折、ビワの実がなっているのを見かけます。ビワの栽培適地は冬期に温暖な地域とされています。ビワの実は甘酸っぱく独特の味がしますので、主に食用にされます。薬用には、民間的に、ビワの実や葉が使用されています。葉は枇杷葉(びわよう)の名称で、鎮咳去痰薬、健胃薬、鎮吐薬として用いられます。民間的には、皮膚炎やあせもなどに、葉を煎じた汁を湿布や浴湯料とする他、健胃や利尿を目的に用いられたり、浮腫や毒虫に刺されたときなどに使用されたりします。枇杷葉には、サポニンやビタミン、タンニンなどが含まれています。なお、ビワの木は、葉がおい茂り、日陰になりやすいため、庭木としては不向きなようです。